新卒採用の「選考辞退」「内定辞退」理由と対策まとめ

2017.07.03


2017年6月15日時点の弊社新卒採用調査では、2018年卒学生の内定獲得率は67.5%、そのうち約半数が2社以上の内定を獲得していることが分かりました。入社できるのは当然1社のみですので、今後は選考や内定辞退が増加することも想定されます。

今回は弊社調査の学生アンケートデータを元に、選考辞退・内定辞退する理由や対策を選考過程別に5段階に分けて解説していきます。

選考辞退や内定辞退を防止するための改善策もピックアップしていますので、応募者・内定者へのフォローに役立てていただければ幸いです。

 

辞退ポイント① 応募

せっかく学生がエントリーしてくれた/説明会に予約してくれたのに説明会当日に来なかった……という経験がある人事担当者様も多いのではないでしょうか。

学生は説明会前の情報収集ツールとして、企業HPやナビサイト、最近では福利厚生や残業・社風を知るために転職者向けの口コミサイトをチェックする学生も増加しています。企業側としては口コミサイトやネットでの情報を鵜呑みにしないでほしいところですが、もし自社ホームページに掲載されている企業・採用情報の内容が薄く、自社に関する情報量が少ないと誤解や偏見を与えてしまいかねません。

まずは自社ホームページに採用に関する情報が載っているか、情報が古すぎないかを確認してみましょう。

【改善案】
・自社ホームページに採用情報が掲載されているか、最新の情報に更新されているかチェック
(数年前の新卒採用ナビサイトのバナーを貼っていませんか?)
・先輩社員のインタビュー記事や、社員に関する写真やデータを掲載する

 

辞退ポイント② 会社説明会

会社説明会に参加したが選考に応募しなかったことがある学生は4月時点で78.3%、大半の学生は説明会でミスマッチを感じたことがあるようです。

学生は会社説明会では「会社の雰囲気(自分が馴染めそうか)」をチェックしています。

会社説明会には参加してくれるのに選考に進まない学生が多い……そう感じる人事担当者様は自社のカラーを出すことを重視すると良いかもしれません。

【改善案】
・社長や名物社員など、会社のカラーを表す人物に参加してもらう
・現場の若手社員との質問会や座談会を用意する
・説明会の後にオフィス見学を実施し雰囲気を感じ取ってもらう
・説明会で使用するスライド資料等に、社内の様子が分かる写真や動画を用意する

 

辞退ポイント③ 選考・面接

次に考えたいのは、説明会を経て選考に進んでくれたと思ったら辞退してしまったケース。説明会直後の辞退に比べれば少ないものの、こちらも約3割の学生が経験しています。

自分が思っていた仕事内容や雰囲気と異なっていたなどのミスマッチが要因として多い一方で、「入社後に成長できるイメージを抱けない」などは学生が求めている情報(この企業に入社したらどのような仕事や経験ができるのか)を企業側が伝えれていない可能性があります。

【改善案】
・入社後のスケジュール(研修・配属・1日の仕事内容)を伝え働くイメージを持ってもらう
・学生の相談役としてリクルーター社員を用意。現場について人事以外に質問・相談できる窓口を用意する

 

辞退ポイント④ 内定通知

ポイント①~③では「選考辞退」の可能性を考えてきましたが、ここからは「内定辞退」の原因を考えていきます。

内定後の辞退の場合、他に志望している企業の選考が残っているケースもあり得ますが、内定を承諾する決め手に欠ける、内定先に不安事項があるといった理由で承諾せずに就職活動を継続する学生もいます。

学生が内定先企業に対しての満足・物足りないと思うポイントは下記が多いようです。

【内定先企業に満足している点】
第1位  会社・社員の雰囲気     45.8%
第2位  事業内容           43.1%
第3位  採用担当者の人柄       41.4%

【内定先企業の物足りない点】
第1位  給与                                      41.8%
第2位  年間休日数         28.2%
第3位  勤務地           25.5%

給与や年間休日数などの待遇面はすぐには改善・変更することは難しいですが、満足している評価ポイントとして挙がっていた会社や社員の雰囲気をしっかり伝えることで満足度や入社意欲を高めることは可能です。

また、内定を出すにあたって評価した点や期待している旨を伝えることで、学生の入社意欲を上げることも重要です。

【改善案】
・内定に重みを持たせる(社長が内定通知書を手渡すなど実感を持たせる)
・内定にありがたみを出す(内定を出した理由や評価した点、期待していることを伝える)
・他社の選考状況や魅力に感じているポイントを聞く
(キャリアプランや産休・育休実績など重視するポイントは人それぞれ。自社が開示していない情報がないか確認しましょう)

 

辞退ポイント⑤ 内定承諾後

内定学生が承諾書を提出してくれた!と安心したいところですが……

学生の内定承諾意志を示すものとして「内定承諾書」を回収する企業も多いと思います。しかし、実はこの内定承諾書、大学のキャリアセンター職員へのアンケート調査によると、提出についての指導方法は大学によって異なるようです。

【内定承諾書の提出についての指導】
少しでも入社の可能性があれば提出するように指導  61.5%
必ず入社する場合のみ、提出するように指導     32.4%
何も指導していない                                                      4.9%
その他                                                                         1.2%

内定承諾には法的拘束力がないため、残念ながら承諾書の提出後も就活を継続している学生も一定数います。

更に内定後は面談を実施する企業様も、承諾してもらえると安心からついフォローが手薄になりがちです。また、学生と会う機会が激減するため、志望度などの心変わりを察知しづらいというデメリットもあります。

【改善案】
・月1回程度は学生へアクション(懇親会などのイベントや、社内報のように会社の動きを知らせる情報提供)
※電話での定期的な連絡はあまり好まれないようです

 

説明会・選考でいかに志望度を高められるかがポイント

内定者フォローとして懇親会や面談などを実施する企業様も増えてきたと思いますが、ここまでで挙げた通り、学生が辞退するポイントは応募~入社まで数多くあります。

内定者フォローが浸透しつつある今、いかに説明会や選考の時点で志望度を高くできるかが重要となります。

応募当初よりも志望度が上がった企業がある学生への調査によると、選考前(会社説明会など)で志望度が上がったポイントは会社の雰囲気や採用担当者をはじめとする社員の雰囲気に触れたことが大きく影響しており、選考中(面接・試験)においては企業からフィードバックや期待感を伝えられることで、志望度が高まる学生が多いようです。

学生の選考辞退・内定辞退にお悩みの際は、上記ポイントが学生に伝わっているか、ぜひ一度チェックしてみてください。

 

※出典元データ
株式会社アイデム 人と仕事研究所調査
①2018年3月卒業予定者の就職活動に関する学生調査(2017年4月1日状況) → 資料全文はこちら
②2018年3月卒業予定者の就職活動に関する学生調査(2017年6月1日状況) → 資料全文はこちら